<p align="right">公開日:2026-01-31
更新日:2026-05-14</p>
羊たるもの同族の情報や活躍は常にチェックしたいものである。
そこで、ここでは羊そのものを扱った本や羊が出てくる小説・マンガなどを紹介する。
# 羊情報を紹介する本
**河野博英『新特産シリーズ ヒツジ 飼い方・楽しみ方』(農山漁村文化協会)**
https://toretate.nbkbooks.com/9784540181238/
>ヒツジがどういう家畜であるのかを正しく理解し、健康に飼い、豊かな恵みを楽しむための技術を解説。反芻獣であること、群れで生きる性質などの基礎、近隣環境への配慮から感染症対策までを網羅した待望の決定版!
家畜としての羊についての決定版。非常に丁寧かつ読みやすく、羊の特性や飼い方、用途などを総合的に学ぶことができる。
主体的に羊に関わろうと思うなら必読だろう。ぼくもこれで少しずつ勉強していきたい。
**菊池一弘『世界の羊肉レシピ』(グラフィック社)**
https://www.graphicsha.co.jp/detail.html?p=52491
> ヘルシーな肉として注目が高まる羊肉。世界の多くの国々が古くから育んできた羊肉文化を、料理、蘊蓄、旅、の3方向から紐解きます。各国の羊肉レシピ38をはじめ、世界56カ国に及ぶ羊肉をめぐる旅、羊の豆知識など盛りだくさんな一冊。
「全方位的ヒツジ読本」の謳い文句どおり、羊肉レシピの紹介を中心に、羊肉にまつわる基礎知識から文化面まで幅広く紹介する良本。
羊肉が好きな方はぜひ。
# 小説
**レオニー・スヴェン(著)小津薫(訳)『ひつじ探偵団』(早川書房)**
https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0005210532/
>わたしたちのご主人が殺された!アイルランドののどかな村で、ひつじ飼いのジョージが殺されたから、さあたいへん。ひつじたちは上を下への大騒ぎ。主人の無念をはらすため、世界一賢いひつじミス・メイプル、武闘派ひつじのオテロ、超記憶力を持つひつじモップルら、数十匹のひつじたちは、事件の調査に乗り出した。やがて明らかになる、死体に付いた謎の痕、村人たちが隠していた秘密、不可思議な女の存在……。深まる謎を解き明かすため、ひつじたちは大胆な行動に出る!むくむく可愛いひつじたちが謎に挑む、ひつじエンターテインメント小説。
2026年5月、日本でも映画の上映が始まり一躍話題になった小説。それ以前は欠品で手に入りづらく、新装版が出て助かった。
羊視点で物語が進むため、なかなかもどかしい。夢中になって読むというより、ジョージの朗読のように寝しなに少しずつ読むのが向いている小説。
ほんわかしたストーリーかと思いきや、後半で明かされるのはビターな真実。むくむくでほろ苦なミステリ。
**犬怪寅日子 『羊式型人間模擬機』(早川書房)**
死ぬ前に羊になっちゃう一族を、そこに仕えている者の立場から語る作品。
本作は「第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作」で、選者の中でも賛否があったそうだが(そのへんのことと共によくまとめてくれているのがこの記事→[https://note.com/nenkandokusyojin/n/na06e3baea400](https://note.com/nenkandokusyojin/n/na06e3baea400))、少なくともぼくは色んな意味でこの小説の良い読者ではなかったようだ。実力不足だったかな。
とはいえ、羊がメインに据えられた小説ということでここに記録しておく価値はあろう。
# 短歌・俳句・詩など
**ほこり立て羊群移る草はらあり黄河のかたはやゝひくく見ゆ**
土屋文明『韮青集』より。ほこりが立つほどたくさんの羊が移動しているところを表現した歌。黄河が低く見えると言っているので、羊はちょっと小高いところを移動しているんだろう。広大な草原と広大な河。中国の雄大な景色が目に浮かぶようで、とても好きな歌。
この歌が書かれた色紙(複製)を部屋に飾っている。お気に入り。
# マンガ
**佐々木倫子『動物のお医者さん』**
羊が常に出てくるわけではないが、羊の毛刈りの回がある。めちゃくちゃおもしろい。必見。
ノキはこの漫画を覚えるほど読み返し、当時札幌に住んでいたのもあり獣医学部への進学を夢見ていた。結局違う道に進んだが、大学へ行くきっかけを与えてくれた漫画。羊生(人生の羊版)に一番影響してるかも。
# 論文
**廣岡孝信(2018)「奈良時代のヒツジの造形と日本史上の羊」、『考古學論攷 橿原考古学研究所紀要』41、27–50頁**
https://www.kashikoken.jp/under_construction/wp-content/uploads/2018/08/kiyo41-hirooka.pdf
日本における羊の歴史を知るなら必読。ぼくもこれでとても勉強させてもらった。
# 印象に残る羊が登場する話
**『捜神記』巻十六(4世紀半ば・東晋)・幽霊を売った男**
南陽(河南省)の男が歩いていると幽霊に出会う。目的地が同じなので歩きながら問答を繰り返す中で、幽霊の弱点を聞き出すことに成功する。幽霊は人間の唾が嫌いなのだ。
自分の招待が人間だとバレそうになった男は幽霊を即座に担ぎ上げ、抵抗する幽霊を押さえつけて、苑の市というところにつくと地面におろす。すると、なんと幽霊は羊に化けたのである!
男は即座に羊に唾をつけ売ってしまい、金を儲けたのであった。
原文の漢文は淡々としつつもスピード感がある。シュールで好き。『東洋文庫』で読めるのでぜひ。