> [!更新履歴] > 2025/06/07: Mediumに[初版](https://medium.com/@nokinoki/すべての文章書きへ-おすすめ辞典を紹介する-62e9924a903e)をアップ > 2025/12/07: サイト移行につきレイアウト等の調整・文言の調整 この記事は、そこそこ長い文章を書いている、もしくは書かなきゃいけない人に向けて書いた。 ノキが実際に論文を書く中で役立つと感じたものを載せているので、学部生などのレポート執筆には役立つと思う。 反面、ノキは小説を書く人ではないので、創作家の需要に完全にマッチするかはわからない。 まあ参考程度に見てほしい。 # 国語辞典 ## 『例解新国語辞典』(三省堂) [『例解新国語辞典』](https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd13689)はぼくのイチオシ。 中高生向けだと侮るなかれ。語釈のわかりやすさと収録語数がピカ一だ。 特に抽象的な概念の語釈が非常に優れている。 例えば、「政治」。あなたならなんて説明する? 『例解新国語辞典』(第九版)はこう説明している。 > 社会の組織をつくって運営していくこと。 うーん、シンプル。 この辞書は、**知ってはいるけど意味を説明しろと言われるとちょっと困るような言葉の意味を知るのに優れている**。 良い文章を書くにはやっぱり使いたい語彙の意味するところを良く把握しておくことが大切だと思う。 ぼくは使おうとしている言葉の意味が少しでも説明できないなと思ったらこの辞書をまず引いている。 ただし、これは気をつけてほしいけど、一つの辞書だけに依存するのは危ない。 だから、不安なときはもう一つ国語辞典を引くのがおすすめ。 ## 『岩波国語辞典』(岩波書店) もう一つ座右に置いているのは[『岩波国語辞典』](https://www.iwanami.co.jp/book/b481747.html)。理由は、昔から持ってるカシオの電子辞書に入ってるから。 語釈はちょっと固くて、分かりづらさは否めないけど、信頼できる辞書だと思う。 生真面目な感じ。 ## 物書堂のアプリ iOSを使っている人なら、[物書堂のアプリ](https://monokakido.jp/ja/dictionaries/app/index.html)から使いやすい辞書を探してみるのもいいかも(ノキはWindows & Androidユーザー😭)。 ## コトバンク 無料で使えるweb版なら[コトバンク](https://kotobank.jp/)も悪くない。精選版『日本国語大辞典』が引けるからいいね。 最近広告がうっとうしいけど……。 [Goo辞書は閉鎖が決定](https://help.goo.ne.jp/help/article/2889/)してしまった😭 # 類語辞典 お次は類語辞典。 類語辞典はある言葉と似た意味の言葉を一覧してくれる辞書。 語彙力がないと嘆くあなたの良き友人になってくれるはずだ。 ## 『角川類語新辞典』(角川学芸出版) ぼくはカシオの電子辞書に入ってる[『角川類語新辞典』](https://www.kadokawa.co.jp/product/199999011700/)を主に使ってる。 これがなかなか役立つんだよね。あと著者が大野晋なのもぼくはすき。 ## 生成AI 類語なら最近だったら生成AIに「○○の類語を提案して」とか「○○っていう意味の熟語を教えて」とか聞くと色々教えてくれる。 そうやって探すのもいいね。 # 特色のある辞典 ## 『てにをは辞典』(三省堂) さて、文章を書いていると、この単語の前/次にはどんな言葉を継げばいいんだろう、そう迷うことがある。 「鑑みる」って、前に「を」をつけるんだっけ?「に」だっけ? そういった向きには[『てにをは辞典』](https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd13646)を勧めておこう。これはイチオシ。 『てにをは辞典』は、**ある言葉が別のどんな言葉に繋がりやすいのかを示してくれる辞典だ**。 さっきの「鑑みる」の例だと、 > 状況を。過去の例に。経験に。現状に。時局に。時制に。先例に。 とある。 「状況を」だったら「を」でもいいし、「現状に」だったら「に」でもいいみたいだね。 続編として[『てにをは連想表現辞典』](https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd13641)があるけど、ぼくが良く使うのは『てにをは辞典』のほうかな。 これも表現力に悩むあなたを導いてくれるよ。 ## 『日本語の正しい表記と用語の辞典』(講談社校閲局) 語彙・表現という点だと、以上で紹介したものだけでもやっていけると思う。 ここでは、文章書きが案外見落としがちな、表記やレイアウトといった点に着目して、辞典を紹介する。 文章というのは、表現や語彙だけ豊富でも読みやすいものは書けないというのがぼくの持論。 **読みやすい・理解しやすい文章を書くには、それ相応の表記や言葉の使い方が大事**だと思う。 そんなときに役立つのが[『日本語の正しい表記と用語の辞典』](https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000198952)だ。 見慣れないと思うから、この辞典の説明を引用しておこう。 > 新常用漢字・新人名漢字に対応した「主要漢字五十音順音訓表」「人名用漢字表」をはじめ、漢字表記・送りがな・漢字の使い分けを示した「用字用語集」、「漢字書き・かな書きの要領」「ルビのつけ方」「数字の書き方」「間違いやすい言葉・慣用句・表現」「校正規準」など、正しい日本語の文章を書くための規則・資料満載の非常に便利な辞典。 ぼくは特に「送り仮名の付け方」や「ルビの付け方」、「数字の書き方」の項目を見ることが多いかな? 例えば、「自分の考えなどを文章にして世間に発表する」意の「あらわす」は、「著す」「著わす」どっちがいいのかな、なんて気になったときに便利。 「間違いやすい言葉・慣用句・表現」の項目も便利。 ぼくは国語辞典を引いて済ませてしまうことが多いのだけど、流石に校閲局が手掛けているということもあって実務に裏付けられた良く使うけど間違いやすいものがリストアップされている。 ## 『句読点、記号・符号活用辞典。』(小学館) http://shogakukan.co.jp/books/09504176 これは辞典と名のついた読み物だと思ったほうが良い。 DTP的にはあまり使えない、なんて意見も見たことがある。 小説書きが早い段階で学ぶであろう「…」は2つつなげて使う、なんてこともばっちり書いてあるし、この記号を使うことの効果なんかにも言及しているので、記号についての知識をつけるのに良いと思う。 * * * てことで、ぼくが良く使う辞書類を紹介してみた。 自分はこれを使ってるよっていうのがあったら教えてくれると嬉しい。 まあ、なんだかんだ言ってきたけど、座右に置く辞書は本屋に行って実際に手にとって探してみるのが良いと思う。 色使い・レイアウト・フォント・表紙・肌触り……気に入る要素は人それぞれ。 辞書選びも結構楽しいから、ぜひ本屋に行ってみてほしい。 すべての文章書きが幸せになれますように。